エロスとタナトスの狭間で。レイチェル・ロザレンの作品にみられる 沈黙の追及

nihon-nikki_web
プリシラ・アランテス

創生時代には人類は3種類のジェンダーによって構成されていたとあるギリシア神話は伝える。それは、雄と雌と両者の特徴の結合体である完全なる存在、アンドロジンであった。アンドロジンは手足や器官を二重に持った集合の小球体の一体性で、恐ろしい力と対抗力に恵まれていることから、神々に背くことになった。ゼウスはこの問題を解決するために、この存在を二つに切断することにした。原型を失った分割体は相互に名残を感じ、一体化を只管求め続ける。プラトンが「饗宴」で述べるように、これはエロスの神話的起源でもあるかもしれない。失われた連続性へのノスタルジアに関連する限りない追及の動き。欠陥された部分を求める欲望。ソクラテスは「饗宴」でこう語る。「欲求するものはいつだって必ず自分の身に欠けているものである。現在備わっているものを欲求するということにはならないのではないか」。

Continue reading “エロスとタナトスの狭間で。レイチェル・ロザレンの作品にみられる 沈黙の追及”